「サブマリーナのベゼルが動かない。」
ロレックスの修理の中でもお問い合わせや修理のご依頼が多いベゼルの不具合に関して当店の公式YouTubeチャンネルの動画を元に原因と、修理作業内容をご紹介していきます。
長期間時計を使用しているとベゼルの回転が固くなってしまうことがあります。
今回はベゼルが固着してしまう原因とその解消方法を紹介します。
ブレスレットを外してベゼルとケースの間を調べてみると汚れがや錆が発生していることが判明しました。
汚れや錆によって固着しているのがわかります。
ベゼルを取り外すとケースにかなり多くの汚れが見受けられました。
外したベゼルの内側にも汚れが詰まっていました。
ベゼルを取り外した状態です。
それではベゼルを分解していきます。
1時位置にベゼルクリックが取り付けられているのでまずベゼルクリックを取り外します。
※ベゼルクリックは逆回転防止機能の付いているベゼルの回転を規制するバネです。
今回修理した時計はベゼルクリックがかなりすり減ってしまっている状態でした。
ベゼルクリックの摩耗が進行してしまうと、回転の規制をすることができなくなり両方向に回転してしまう不具合が起こります。
ベゼルクリックを取り外したらベゼルの下に取り付けられている板バネを外します。
板バネは時計ケースとベゼルのテンションを保つための部品です。
ベゼルのぐらつきを抑える役割を担っています。
ステンレスのベゼルリングからベゼルディスクを取り外します。
現行のロレックスのベゼルはセラミック製ですが、旧型のベゼルはアルミニウム素材が使用されています。
画像のモデルは旧型のアルミニウム素材のものとなります。
ベゼルを分解した状態です。
ベゼルクリック
ベゼルディスク(ベゼルインサート)
板バネ
ベゼルリング
上記4種類の部品からベゼルが成っています。
ベゼルの洗浄が終わったら板バネ、ベゼルクリック、ベゼルリングの順にベゼルを組み直します。
ベゼルリングの形状は操作を行いやすくするものです。ギザギザが引っかかり操作性を向上させています。
ベゼル内側のギザギザにベゼルクリックが引っかかることで逆回転を防止しています。
ベゼルクリックが削れて引っ掛からなくなると両回転してしまう不具合が起こります。
ベゼルディスクには計測用のメモリが付いています。
12時位置にある丸い点はルミナスポイントという名称です。
蛍光塗料が入っているため暗闇で光ります。
ベゼルディスクが傷つかないように先端がシリコンになっているプライヤーでベゼルディスクを取り付けます。
ベゼルの内側に適量のグリスを塗布してベゼルを取り付け直したら作業完了です。
オーバーホールを受けていただいたお客様にはベゼル内の洗浄は料金内で行わせていただいております。
※ベゼルクリックなどの部品交換が必要な場合は部品費用が追加されます。
↓↓動画でも作業内容を見ていただくことができますので是非ご覧ください。↓↓
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